失敗しない!フルートの選び方!

透き通るような美しい高音が魅力のフルート。
「フルートを始めてみたい!」と思っても、いざ楽器選びとなると悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
実はフルートは、他の管楽器と比べても製造しているメーカーの数が非常に多く、どのメーカーのものを選べば良いのか迷ってしまうのが現実です。しかも、楽器は決して安い買い物ではないため、できるだけ失敗のないように選びたいですよね。
そこで今回は、フルート選びで押さえておきたいポイントや、各メーカーの特徴をわかりやすくまとめてみました。これからフルートを始める方や買い替えを検討している方、ぜひ参考にしてみてください♪
これからフルートを選ばれる際、ぜひご参考にしてみてください♪
フルート選びのポイント
楽器本体の特徴
見た目がどれも似ていて見分けのつきにくいフルート。
実は各メーカーごとに様々な工夫がされていたり、モデルによっても材質やシステムが様々。
フルートを選ぶにあたり、特に重要な本体特徴をまとめてみました。
素材
フルートは洋白・銀・金など様々な素材が使われており、それぞれ音の特徴を持っています。
素材を確認することでフルートのグレードや、価格、自分にあった楽器が見つけやすくなります。
■ 洋白
銅とニッケル、亜鉛の合金で、各音域でのバランスが良く、明るい音が特徴です。
安価で楽な吹奏感の為、主に入門モデルに使用されることが多い素材です。
■ 白銅
主にヤマハが入門モデルに取り入れている素材。銅とニッケルの合金で洋白よりも安価で響きやすい素材です。
■ 銀
洋白や白銅に比べ、重厚感のあるパワフルな音や、柔らかな音色など表現をつけやすい材質。
もっともポピュラーな素材で上位のモデルになるほど、楽器に使用される銀の割合が増えていきます。
■ 金
フルートに特別な輝きを与え、その艶のある音色はピアニッシモでもしっかりと広がる遠達性が特徴。
変色や腐食にも強く、上級者向きの素材です。
■ 木
クラリネットなどにも使用されるグラナディラという硬く比重が大きい木で暖かい音色が特徴です。
主にオーケストラで使用されます。
キイタイプ
フルートのキイには、カバードキイ(ジャーマンスタイル)とリングキイ(フレンチスタイル)の2種類があり、それぞれに特徴があります。
■ カバードキイ(ジャーマンスタイル)
キーの指で押さえる部分が蓋になっていて、比較的確実に音孔を塞ぐことができます。
キイ配列に関しても薬指付近が押さえやすいようにでている配置をしており、初心者の方にも使いやすい楽器とされています。
■ リングキイ(フレンチスタイル)
キーの指で押さえる部分がリング状になっているため、孔を確実に塞いでキーを押すのに技術が必要になります。
指先に空気の振動を直接感じることができるため、細やかな響きのニュアンスをコントロールすることが可能です。
中~上級者向きの楽器です。
メカニズム
楽器の構造で、音を出しやすくしたり、耐久力をあげたりするために、いろいろなオプションやメーカーごとの工夫があります。
■ Eメカニズム

フルートの構造上、出しづらい第3オクターブの「ミ」(E音)を出しやすくするためのキイメカニズムです。
メーカーやモデルによっては標準装備のものやそうでないもの、オプションで有り無しを選ぶものなどあるので、始めに購入する際は注意が必要です。
メーカーやモデルによっては標準装備のものやそうでないもの、オプションで有り無しを選ぶものなどあるので、始めに購入する際は注意が必要です。

サンキョウフルートに使用。特別なメカニズムを必要とせず、従来のEメカと同じく第3オクターブのE音の発音を容易にするシンプルなシステムです。
従来のものと違いシンプルな作りのため、故障などにも強く、G-Aトリルの運指に一部支障があった点を解消しました。
従来のものと違いシンプルな作りのため、故障などにも強く、G-Aトリルの運指に一部支障があった点を解消しました。

一般的なフルートには連動するキイメカニズムのパーツをつなぐため、キイシャフトに穴を開けますが、これがキイシャフト自体を弱めてしまいます。
また汗の侵入などにも弱くフルートの脆弱なところでしたが、ピンを使わないことによりこれを防ぎます。
主にパールが使用していますが、後に記述しているブローガーシステムなども1部ピンを使わない構造となっています。
また汗の侵入などにも弱くフルートの脆弱なところでしたが、ピンを使わないことによりこれを防ぎます。
主にパールが使用していますが、後に記述しているブローガーシステムなども1部ピンを使わない構造となっています。

デンマークのフルート製作家ヨハン・ブローガー氏によって開発されたキイシステムです。キー各々のバネの張力を性格に調整でき、より応答性の高いキーアクションと機械的機能を生み出すピンレスメカニズムです。
主にミヤザワフルートや、アメリカ系のメーカーに使用されています。
主にミヤザワフルートや、アメリカ系のメーカーに使用されています。
足部管
一般的にフルートにはC足部管とH足部管の2種類があり出せる音域や、音色に違いがあります。
購入時に選択ができるモデルが多くあるので、自分にあったものを選択しましょう。
■ C足部管
購入時に選択ができるモデルが多くあるので、自分にあったものを選択しましょう。

最低音がド(C)までのモデル。一般的にはC足部管を使用しているモデルが多い。
楽器重量的にも軽く、明るく輝きのある音色が特徴です。
楽器重量的にも軽く、明るく輝きのある音色が特徴です。

C足部管よりももう半音低いシ(H)の音まで出すことができます。
最低音が広がるだけではなく、フルートの全長が伸びることで、音色や音程が安定し高音域も出しやすくなります。
最低音が広がるだけではなく、フルートの全長が伸びることで、音色や音程が安定し高音域も出しやすくなります。
トーンホール(音孔)
トーンホールにも主に2種類の違いがあり、それぞれ音色や吹奏感に違いがあります。
■ ドローン式(引き上げ加工)
トーンホールを管体から直接引き上げ、先端をカーリングして作成されたもの。
作成の手間がかからないため、比較的安価になります。音の立ち上がりが良く、軽く明るめな音色になります。
■ ソルダード式(はんだ付け)
作成の手間がかからないため、比較的安価になります。音の立ち上がりが良く、軽く明るめな音色になります。
穴に対してリング状の煙突パーツをはんだ付けしたもの。
適度な抵抗感があり深い響きを得られます。また、伸ばし引き上げる加工がないため、管体へのストレスが軽減し均一性のとれた音色になります。
適度な抵抗感があり深い響きを得られます。また、伸ばし引き上げる加工がないため、管体へのストレスが軽減し均一性のとれた音色になります。
メーカーの特徴
フルートは他の管楽器に比べても多くのメーカーがあります。
それぞれのメーカーごとにフルートへの熱いこだわりがあり、それぞれに良さがあります。
それぞれのメーカーごとにフルートへの熱いこだわりがあり、それぞれに良さがあります。
ヤマハ

言わずと知れた皆さんご存じのメーカー。フルートだけではなく、他管楽器やギター、ピアノなどさまざまな楽器を作製しています。
エントリーモデルは息が入りやすく、癖のない明るめな音が特徴です。 音程も正確にコントロールすることができ、誰にでも演奏しやすいよう作られています。
ハンドメイドモデルには、ビジュー、メルベイユ、イデアルと3種用意されており、それぞれ特徴をもちプレイヤーにぴったりのモデルがみつかります。
エントリーモデルは息が入りやすく、癖のない明るめな音が特徴です。 音程も正確にコントロールすることができ、誰にでも演奏しやすいよう作られています。
ハンドメイドモデルには、ビジュー、メルベイユ、イデアルと3種用意されており、それぞれ特徴をもちプレイヤーにぴったりのモデルがみつかります。
パール

千葉に工房を構えるメーカー。比較的安価なエントリーモデルからハンドメイドモデルまでラインナップされています。
「一本芯金」「ピンレスメカニズム」をそれぞれ全モデルに採用しており、明るくクリアな音色が特徴です。
「一本芯金」「ピンレスメカニズム」をそれぞれ全モデルに採用しており、明るくクリアな音色が特徴です。
サンキョウ

ニューEメカニズムの開発や、世界初24Kフルートの作成など屈指の技術力をもつフルートメーカーです。
明るく華やかな音色を持ち煌びやかな音を持ちますが、合奏では全体に溶け込みソロでは華やかに際立つ音を出すことができます。
明るく華やかな音色を持ち煌びやかな音を持ちますが、合奏では全体に溶け込みソロでは華やかに際立つ音を出すことができます。
ムラマツ

ムラマツフルートはすべてのモデルがハンドメイドで作られており、全てのフルートがこだわりを持って作られています。
音色は芯の太い深みのある落ち着いた音を持ちます。全国的に人気のメーカーです。
音色は芯の太い深みのある落ち着いた音を持ちます。全国的に人気のメーカーです。
ミヤザワ

"矜持を持ったモノづくりと品質"をモットーに、常に新たな技術を取り入れ続け高品質の実現を目指されています。
ブローガーシステムや独自の加工法などこだわり抜かれたフルート。明るくクリアな音色を持ちます。
ブローガーシステムや独自の加工法などこだわり抜かれたフルート。明るくクリアな音色を持ちます。
アルタス

独自で開発した「アルタススケール」の設計により安定した音程を出せるようになり、常に音程に煩わされることなく演奏に集中できます。
音色は艶のあるしっとりとした音、素直で柔らかく優しく暖かな印象を与えます。
音色は艶のあるしっとりとした音、素直で柔らかく優しく暖かな印象を与えます。

ニューEメカニズムの開発や、世界初24Kフルートの作成など屈指の技術力をもつフルートメーカーです。
明るく華やかな音色を持ち煌びやかな音を持ちますが、合奏では全体に溶け込みソロでは華やかに際立つ音を出すことができます。
明るく華やかな音色を持ち煌びやかな音を持ちますが、合奏では全体に溶け込みソロでは華やかに際立つ音を出すことができます。
パウエル

アメリカの老舗フルートメーカーのひとつ。日本製フルートでは感じることのできないパワフルで遠鳴りのする音色が特徴です。
ホールで鳴らしても周りに負けず、自分の個性を主張できるパウエルフルートは世界中のフルーティストから愛されています。
ホールで鳴らしても周りに負けず、自分の個性を主張できるパウエルフルートは世界中のフルーティストから愛されています。
フルート、音色も見た目もすごく魅力的な楽器ですよね。
今回の記事が、少しでもフルート選びの参考になっていたらうれしいです。
初心者の方も、昔やっていてもう一度挑戦したいな〜という方も、気軽に始められるのがフルートのいいところ。
グランドミックでは、楽器の選び方や演奏のアドバイスなども行っていますので、「ちょっと聞いてみたいな」という方もお気軽にご相談ください♪
これからも音楽をもっと身近に、もっと楽しく感じられるような情報を発信していきますので、よければまたチェックしてみてください!
今回の記事が、少しでもフルート選びの参考になっていたらうれしいです。
初心者の方も、昔やっていてもう一度挑戦したいな〜という方も、気軽に始められるのがフルートのいいところ。
グランドミックでは、楽器の選び方や演奏のアドバイスなども行っていますので、「ちょっと聞いてみたいな」という方もお気軽にご相談ください♪
これからも音楽をもっと身近に、もっと楽しく感じられるような情報を発信していきますので、よければまたチェックしてみてください!